こんにちは!現役風俗嬢のねねです。
世の中には色んな人間がいますよね。風俗の仕事をしているとしみじみ感じてきます。
今回は私ねねが実際に体験した「珍客」のエピソードを3つご紹介します。
面白がって読んでくださって結構です(笑)。
演技力が試される。「セックスオーディション男」
これは私がまだ地方のデリヘルでアルバイトをしていた時でした。
私はわりと演技も上手だとスタッフから(何故か)定評があったため、いわゆるAV好きなお客さんをお相手することが多かったんです。
その日いつも通り車に乗り、指定されたラブホへ向かっていたらスタッフから電話があり、申し訳なさそうにお客様の情報を伝えられました。
結論からいうと、お客様はかなり設定にこだわりがある方らしく、流れを間違うと即チェンジ。しかし、高額な方のためお店的にも美味しいお客様らしいのです。
何がすごいって、台本があるっていう(爆)。
文字にすると尚更凄いので、これから行う私の言動や行動は全て私が覚えた上でプレイを実行したということを踏まえてお楽しみください(笑)!(カッコは私の心の声です。こちらも合わせて楽しんでね。)
部屋の前に立ち、ドアを3回ノック。するとドアがゆっくり開き「お入りください」と言われて入室しました。
客「君、今日は何をしに来たの?」
私「あの…えっと…セ、セックスオーディションを受けにきました!(なにこれ恥ずかしい)」
客「ほぉ。君は将来何になりたいの?なんで僕のところに来たの?」
私「私、モデルをしているんですけど全然お仕事がなくて。それで〇〇さんのところに行ってこいってマネージャーが。私、私有名になりたいんです!」
客「僕もね、誰だって抱くわけじゃないからさ。今すぐ脱げる?ほら、脱ぎなさいよ。」
私「…!は、恥ずかしいです!(まじかぁ本当に玄関で脱ぐのかぁまじかぁ)」
客「じゃあ残念でしたということで。帰っていいよ。」
私「待ってください私脱げます!脱ぎますから!(で、ここで急いで脱いで、一周回る…と。)」
客「度胸のある人間じゃないとこの世界やっていけないからね。やれば出来るじゃないか。いいよ、あがりなさい。」
私「はい!ありがとうございます!(よし、チェンジなしだ!)」
客「私はこれからシャワーに入るから、そこにあるAVを見ていなさい。上がったら君が次に入りなさい。」
私「はい…。(で、ここでお店に電話して入室の報告。正座でAVを見ておくと。)」
一旦シャワータイム
私「シャワー浴びました(仕込みローションもばっちりだぜ!)」
客「さっきはこのAVを見てたんだね。タイトルをゆっくり読み上げなさい。」
私「えっ…はい。“び、媚薬でモデルが崩壊…(※以下略)。です。(なにこれ恥ずかしい)」
客「君はこれから、このAVみたいに僕にめちゃくちゃにされて、オマンコもどろどろになって、僕の奴隷になるんだからね。わかったかい?」
私「は、はい。頑張ります!(と、とんでもねぇ~~!)」
ここまで台詞決まってるってヤバくないですか。
私は女優でした。完璧でした。
その後はまぁ台本には「アドリブ」って書いてあったので、設定に近い感じでプレイをして事なきを得たんですが、意外だったのが無事フィニッシュした後にお客様から
「ごめんね、俺凄い特殊だよね。無理させちゃってるのは分かっているんだけどさ。性癖って難しいよね。」
と、もの凄ーく腰が低くなってチップまでくれたんですよね。
確かにちゃんとルールは守っていたし良い方でしたが、これは行ける子と行けない子がいるなぁという珍客でした。
でも、特殊なことをしたからチップを渡すという心意気。
素晴らしい。
涙出ちゃう。
見習ってほしい色んなお客さんに。
なんだこいつ可愛いな!「弟子入り希望の大学生」
次は風俗務めも板についてきた頃出会った、なんとも可愛い男子大学生のお客様。
こういう風俗の使い方もありだなぁと思った方でした。
私「失礼しまーす!ねねです」
客「よ、よろしくお願いします!(深々とお辞儀)」
私「(あら可愛い。若いなぁ。)そんな気を遣わないでくださいよ~(笑)」
客「あ、とりあえず、あの、あがってください。上着預かります。」
私「ありがとうございます!お兄さんもしかしてこういうお店初めてですか?」
客「あの、俺、彼女いるんですけど…。」
私「(え、どうしたどうした)うんうん。」
客「俺、まだエッチしたことなくて、ネットで色々調べたんですけど自信なくて…だから、あの、何回か通うので、弟子にしてください!」
私「(何この子かわいいんですけど!!!!!!!!)」
客「ごめんなさい、嫌だったら全然大丈夫なんで…。」
私「いやいやいや!大丈夫だよ、ちょっと驚いただけ(笑)。でもいいの?彼女さんが初めてじゃなくてさ。女の子的には最初って大事にするものだけど。」
客「むこうは経験あるんで、多分下手なのはバレるんですけど。痛いの我慢する人が多いって聞いたんで、嫌な思いさせる方が嫌なんです。好きだから。」
私「ほぉ~私には痛いことさせてもいいと…。」
客「そうじゃなくて!すいません!でも女友達にも聞けないし…お金払って勉強しに行った方がいいなって。」
私「偉いのか分からないけど、そういう考えで使ってもらえるのは新鮮で楽しそうだね!そうかそうか、わかったよ!じゃあ彼女さんのためにも色々教えるね。頑張ろう!」
客「はい!よろしくお願いします!」
ねぇ可愛くない?健気じゃない?
この後はまるで保健体育の授業のようでした。
局部の作りだったり、当たって痛いと感じる部分だったり、こういう事言われたら嬉しいとか嫌とか。
彼は3回ほどお店に来てくれて、
「ちゃんと最後まで出来ました!優しいねって言ってくれたし、ちゃんと相手濡れました!本当にありがとうございました!」
と連絡が来ました。律儀な子や…。
「おう!彼女のためにも、こんな場所もう来るんじゃねえぞ!」
と、まるで刑務所から巣立つ若い子を送り出す感じで終了しました。彼女とうまくやれているといいなぁ。(遠い目)
確かに我々は沢山痛い思いをしてます。
我慢のプロです。
好きな人のために痛い思いをさせたくないという男性。
素敵だぞ!
人生色々あるよね「エールが欲しいサラリーマン」
最後にちょっと現代社会の闇というか、大変だなと思ったエピソード。
これは朝方出勤のお店にいたころの話。
私「おじゃまします、ねねです!(泥酔客かなぁ~)」
客「あ、はい。どうぞ…。」
私「え、お兄さんもしかしてこのままお仕事いくの?スーツだし…飲んでなさそうだけど…。」
客「俺今日、退職願出すんですよね。」
私「(重たい!どうした?!)え!そうなんだね。お疲れ様!」
客「でも何回も出そうとしたんですけど、周りに迷惑じゃないかとか、嫌な顔されるんじゃないかとか。勇気でないんですよ。」
私「うんうん。私も昼職経験あるから、わかるよ。緊張するよね。」
客「別にエッチなことしたくてお姉さんに来てもらったわけじゃないんですよ。俺弱いから、だから…(泣き始める)」
私「(あわわわ…こりゃ重症だ。)そうだったんだね。お兄さん周りのこと考えてて偉いね。大丈夫大丈夫、お茶入れるからゆっくり話そう?お兄さんが良ければ!」
客「ありがとう…。あの、ひざまくらしていいですか?すいません…。」
私「全然だよ~!おいでおいで!いっぱい話してスッキリして、退職願い出そう!」
いや、もう本当に。
お疲れ様です!って感じでした。
私はレアケースだったんですけど、案外似たような経験した女の子もいたりするんですよね。
職場に行きたくないとか、生きているのがしんどいとか、そういう話って女性は案外ペラペラ友達に話してワンワン泣いてスッキリさせることはあるんですけど、男性は30代超えると泣くのが恥ずかしくなったり甘えられるパートナーがいても言いにくかったりするらしいです。
この後このお客さんとバイバイするときに「今日お姉さんに出会えてよかった」と少し元気になっていた時に柄にもなく「この仕事も悪くはないなぁ」なんて思っちゃいました。
まとめ
なんかいい話が珍しく多かったのですが、結局のところ風俗は良くも悪くも「男性のはけ口」になっています。
たまに嫌なお客さんもいるけれど、「ありがとう」の言葉を言われて嬉しくない女の子はいません。
しんどいこともありますが、風俗嬢の皆さん今日も男性に癒しを提供できるよう頑張って参りましょう!